家に長く伝わっているものがある、親や親戚から譲ってもらったなど、様々なことから骨董品を手に入れることがあります。また骨董品の市などで勧められて購入したが大金を支払ってしまった、大丈夫だろうかと不安になることもあるかもしれません。骨董品の目利きは、プロであっても難しいことが多く、知識や経験のない人ならなおさらです。そこで価値ある骨董品かどうかを見分けるために知っておきたいコツやポイントを詳しくご紹介します。

作者のサイン(落款・銘)があるかどうか

絵画、掛け軸、焼き物など、作者が手掛けた作品であれば必ずサインが入っています。もちろん、サインが偽造されている可能性もないとはいえません。ですがサインがあることで本物の可能性が高くなります。ただ、サインは経年劣化で薄れて消えてしまうこともあるため、保管には細心の注意を払う必要があります。

年代が判別できるかどうか

骨董品を保存している箱や鑑定書などに年代が記載されていることがあります。もちろんそれだけで判断はできませんが、見た目で色がくすんでいるといった経年劣化が判断できれば、古いものだと考えられます。また購入した経路が分かればそこから年代を推定することもできます。

素材や見た目はどうか

掛け軸や絵画の場合、印刷された物はつるつるの手触りなのですぐ判断がつきます。ただ、絵の具や墨などの判別は、素人では難しいといえます。また使われている素材が高価なものであればそれだけ価値が上がります。ただ宝石類についても見た目では判別が難しいのでプロに見てもらう必要があります。

作りはどうか

焼き物などの場合、形の歪みや曲線なども作品の一つとして考えられています。そのため、直線的な作りだったり、形が整いすぎているものは偽物の可能性が高くなります。

本物か偽物かを見抜くには数多く見ることが必要

骨董品が作られた年代を作品から見たり、また作者のサインなどを覚えることは簡単ではありません。また偽物を間違って購入してしまったとしても、それを罪に問うことは難しいのが現状です。そのため、骨董品の目利きを身につけるためには、骨董品だけでなく芸術品を数多く見ることが必要といえます。実物を見ることに加え、図録などで作者の傾向などを把握することも大切です。

骨董品を購入する際に注意したいポイント

骨董品には偽物も存在するため注意が必要ですが、骨董市やネットオークションなどでも広く販売されており、古い物ほど魅力があるのも確かです。また自分の財産としてではなく、趣味として骨董品を収集したいということもあるでしょう。そういった時に注意したいことを見ていきましょう。

信頼できる骨董品商から購入する

骨董品を販売するためには、古物商許可証を持っていることが必須となります。この許可証を持っている販売者なら信用できると考えていいでしょう。ただし鑑定ができるかどうかは個人の知識と技量に左右されるため、あくまでも目安として考えましょう。

ネットオークションでの購入は目利きができないうちは避ける

ネットオークションは多くの人が見るため、掘り出しものが見つかる可能性もあります。ただ、価格が高くなったからといってその骨董品が価値がある物かどうかは分かりません。実物をみたら偽物だったという可能性もないわけではないのです。そのため、ネットオークションでの購入は目利きに自信がないならしないほうがいいといえます。

買取と販売をしている店で購入する

買取だけをしているのではなく、販売もしている店であれば、中間マージンがないため、ほかよりも格安で骨董品が購入できる可能性があります。また手広く買取をしている店であればより多くの骨董品を取り扱っているので、良い品物に巡り会える可能性が高くおすすめです。