家にある骨董品や相続などで譲り受けた骨董品を処分したいが、どうすればいいのか分からない、そもそも骨董品なのか判断できないといったものに、茶道具や掛け軸、和楽器や香木があります。そこで骨董品として価値があるものなのかどうか、判断するポイントを詳しくご紹介します。

茶道具とは

茶道具は茶事で使われる道具一般のことで、用途によって大きく5つの用具に分けられます。練習用と会席用とがありますが、練習用は買取をしない店もありますので注意が必要です。茶道具は使われる場所によって以下のものに分けられます。

装飾用具

茶席に飾られるものをいいます。花器のほか、花入れ、床の間に飾る掛け軸などもあります。

点茶用具

茶を点てるための用具です。茶わんや茶筅などがあります。練習用と会席用とがあります。

会席用具

茶会をする際に使われる用具のことです。茶釜や水指などがあります。

水屋用具

茶の道具を洗うための用具などです。水や湯をすくう柄杓や、床にしく毛氈、茶わん洗いのたわしやたらいなどがあります。

待合用具

茶会の順番を待つお客様に使っていただく用具です。円座や腰掛けなどがあります。

掛け軸とは

掛け軸は床の間などに飾って鑑賞する美術品です。絵画のほか、書などもあります。古ければ古いほど価値があるとされています。ただし数多く作られている流通品なども多いため、骨董品として価値があるかどうかは以下のポイントをチェックする必要があります。

作家が分かっているかどうか

掛け軸に作者のサインがあるか、また木箱などに落款(らっかん)などがあるかどうかなどを確認しましょう。作家物であれば価値が上がります。

どうやって入手したのかを調べる

入手ルートによっては希少価値である可能性も高くなります。贋作か真作かを判断するためにも、入手経路をなるべく明らかにしておくことも必要です。

和楽器とは

和楽器とは、古来日本で使われてきた楽器のことです。和太鼓や和琴、尺八、三味線などがあります。三味線は種類が豊富で、琵琶やアイヌの伝統楽器であるムックリ、沖縄にも存在する胡弓などがあります。これらは現在も多く使われている道具であり、人気と需要の高さから高額で取引されることの多い骨董品です。

香木とは

香木は木そのものが香るものをいいます。またその樹木から採れる香料のこともいいます。高額な伽羅から沈香、多く流通している白檀などがあります。香木は香道で使われるほか、数珠や線香や焼香、また仏壇や棺桶といった仏具、また櫛や扇、額縁などに使われます。香木の原木は元々が少ないため、高額で取引されることが少なくありません。ただ希少とされる伽羅については、店側が高価すぎて買取ができないと断ることもあります。

一般の骨董品店では買取ができないことに注意が必要

茶道具は流派によって道具がことなるため、練習用の道具は買取ができなかったり断られることもあります。また掛け軸は贋作も多いため、箱や鑑定書がないと買取の対象にならないことも多いため注意が必要です。骨董品を取り扱っている店であっても、茶道具や和楽器、香木などは特殊な取り扱いになることも多いため、事前に確認するようにしましょう。

状態が悪いと買取ができないこともある

茶道具や和楽器などは、使用されているものがほとんどであるため、メンテナンスがきちんとできていないと買取の対象とならない可能性があります。次に買い取った方がまた使える状態であることが買取の大前提となりますので、できるだけ風を通すなどして状態を良くしておくことをおすすめします。掛け軸や香木の場合は、カビや破損で大きく価格が変わることにも注意が必要です。